ある日突然、過呼吸発生。
それは突然にやってきました。寝る前のひとときに、今度の連休はどこに行こうか?などと何気なく話していた家族が、急に過呼吸を起こしたのです。
呼吸が荒くなったと思うと、呼吸の感覚がどんどん短くなって・・・ひぃ、ひぃ、という聞きなれない壮絶な音が聞こえてきました。
あぁ、これは過呼吸だとすぐに分かったので、「大丈夫、あわてないで、息を吸わないで。吐いて、吐いて・・・ゆっくり吐いて・・・いいよ、1回吸って、それからまた吐いて・・・」と声をかけながら背中をさすりました。
短かかった呼吸がしだいに安定してきて、通常の呼吸に戻った後もぐったりとした様子でしたが、しばらくすると落ち着いていつも通りに眠りにつきました。
異変が起きてから収まるまでは、およそ7〜8分程度のことでした。
過呼吸だと分かって慌てないですぐに対応できたのは、家族がもともと「社会不安障害:SAD」をかかえていて、その症例のひとつに過呼吸があることを私が知っていたからです。
連休だからどこかに行かなくちゃいけない。
でもどこに行ったらいい?
移動手段は?
宿泊場所は?
混雑状況は?
と畳み掛けるように不安要因が次々に襲いかかってきて、その不安が瞬時にピークに達したのでしょう。
心の中に抱えている「不安」という風船があっという間に大きくなって、大きくなりすぎて呼吸がコントロールできなくなってしまったという感じです。
普通の状態でしたら、そんなことを今から心配してもしょうがないと、どこかで我に返ることができたはず。
でも、ちょうどそのときは仕事も忙しくストレスも大きかったときで、不安のジェットコースターに乗ってしまったら制御が効かなくなってしまったのです。
AKB48の前田敦子さんでも緊張する
私にとってはもうひとつ、とても印象に残っているのが、、元AKB48の前田敦子さんがコンサートの前に過呼吸を起こしている様子でした。
これはテレビの映像で見たのですが、私にとってとても影響が大きかったと思います。
もうすぐ本番という当日のステージリハーサルの合間に、前田さんはとてつもなく大きな緊張と不安で急に呼吸が制御できなくなり、過呼吸を起こしてしまうのです。
(この日、AKBのメンバーで過呼吸を起こしたのは前田さんだけではなかったようです。)
また、過呼吸持ちだという友人も身近におり、こういったことを含めても、過呼吸は私にとってはなじみのないものではありませんでした。
家族の過呼吸は、1か月のうちに3回起こりました。
かかりつけの心療内科に相談に行き、処方されたお薬を飲んで今は小康状態を保っています。
でもまたいつ起こるか、不安は残っています。
過呼吸は本人が辛いのは当たり前ですけど、側で見ている方だって同じように苦しいし、不安なのですよね。
過呼吸のしくみをよく理解して、なるべくならもう過呼吸を起こさないように、もし起こしてしまってもスピーディに対応できるようにしたいと思っています。