子供が過呼吸になったら
ここまでは、主に成人の大人の過呼吸についてお話をしてきました。
でも、小さな子どもだって過呼吸を起こすことがあります。
子どもが自分でこの状況に対処するのは難しいので、周囲の大人が状況を良く把握して適切な手助けをしてあげられるようにしたいものです。
一度なったら、二度目も!どんなときに起こりやすい?
子どもだって人間ですから、学校や幼稚園で大人と同様にプレッシャーや緊張、不安を感じながら生活をしています。
子どもだからといって何も感じていない訳ではないのです。
学校のマラソン大会でもうすぐゴールというとき、クラスメイトが注目する中で発表をしなくてはいけないとき、苦手な科目のテストのとき・・・過呼吸は突然に起こります。
大きなイベントのときでなくても、日頃の学校生活の中で、うまく言い表せないような漠然とした不安にとらわれたときにも起こります。
子どもは自分の気持ちをごまかすことができない素直な生き物です。
学校などの集団生活の中で少しずつ自分の意にそぐわない我慢を積み重ねていった場合、周囲に期待される「いい子」を演じるのに疲れてしまった場合にも、とても些細なきっかけで過呼吸を起こしてしまうことがあります。
過呼吸を起こしたときの対処法
ペーパーバッグ法を行います。
これは、テレビでもよく見かけると思いますが、紙袋やビニール袋をつかって、口と鼻を覆い呼吸をすることです。
※過呼吸は血液中の二酸化炭素が不足することから発生するので、自分ではいた二酸化炭素を吸い込み治なおす事が必要なのです。
ここで、子どもが過呼吸になったとき、一番いけないのは大人もパニックになることです。
命に別状はないのですから慌てずに落ち着いてくださいね。
いつもと同じ声のトーンで声を掛けましょう。
「大丈夫、すぐに良くなるからね。落ち着いてゆっくり息を吐いてね。」
と言いながら大人同様の処置をします。
10秒ゆっくりと息を吐かせた後、3秒吸って3秒吐く呼吸を繰り返します。
背中をあたたかくさすってあげるといいでしょう。
忙しいときかもしれませんが、子どもが落ち着くまでは側にいてあげましょう。
発作が治まった後は、過呼吸という症状について、子どもにわかるように丁寧に説明をすることも大切です。
過呼吸の症状
不安や緊張が高まったときに起こるもので、命に別状はないこと。
誰にでも起こることがあるもので、重大な病気ではないこと。
そして、小学校中学年以上でしたら、また起こった時のためにペーパーバック法を教えてあげるといいでしょう。
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子どもの過呼吸の原因
原因は緊張や不安、不満、ストレスであることが多いものですが、
「どうしてこんなことになったの?どうしてだと思う?」と詰問するようなことはしないでくださいね。
落ち着いた頃合いを見計らってゆっくりと子どもの心の声に耳を傾けてあげましょう。
それだけで不安は解消されるという場合も多いものです。
過呼吸のきっかけはほんの些細なことだったとしても、その奥にはトラウマや不安、緊張、悲しみが大きく積み重なっているのかもしれません。
子どもは大人と違って、そういうマイナスの感情をまだ上手にコントロールできません。
でも、マイナスの感情を持つのは悪いことではなく、そういうものも含めて自分自身なんだと気づき、自分に自信を持つこと。
そしてそのありのままの姿を周囲の大人も受け入れていくことが必要なのではないでしょうか。